バリュー株とグロース株

株式投資を行っているとバリュー株とグロース株という言葉をよく耳にするようになります。これらは企業価値や成長性などから分けたものです。

株式市場を取り巻く経済状況や時勢によって、バリュー株とされる銘柄の株価が上がったり、逆にグロース株の流れになったりと、その時々で投資家の注目を集める材料となります。

今回は、この2つについてその特徴をまとめていきます。

バリュー株とグロース株は何が違うのか

バリュー株とは

バリュー株とは、企業価値や経済状況と比較して株価が割安と市場から評価されている株式銘柄のことです。バリュー株は、知名度が低かったり、注目を集めていなかったりすることで株価が低い状態にある点が特徴です。

バリュー株は、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が低い、あるいは配当利回りが高いなど株価指標で見て割安な株のことです。

バリュー株は、企業の収益力や資産状況といった情報から株価の評価を行い、「割安」と思われる銘柄に投資する運用手法です。

グロース株とは

グロース株とは、将来的に株価が大きく上昇すると期待されている株式銘柄のことです。グロース株は、投資家からの期待が大きいため、理論上の企業価値よりも株価が高いのが特徴です。

グロース株は、主に流行の業種や最先端の技術を持つ企業が多くあります。例えば、IT・ハイテク系企業の株式などが挙げられます。

グロース株は、主に「A企業のサービスは将来流行るから、今のうちに株を購入しておく」「3年連続で売上が上昇しているから、今後はさらに成長するだろう」といった判断で購入されます。

グロース株は、バリュー株とは異なり、現在の企業価値に対する株価は割高ですが、投資家は将来の企業価値に期待して投資しています。

グロース株は、株式投資の中でも特に「ハイリスク・ハイリターン」な手法と言えます。ボラティリティが大きいため、悪材料が表れれば瞬く間に急落するケースもあります。

バリュー株投資のメリットとデメリット

メリット①株価変動の幅が比較的少ない

バリュー株は、企業が保有する資産や生み出している利益の価値に対して、株価が低い状態の銘柄を指します。つまり、企業が本来の価値よりも低く評価されているということです。

バリュー株は、株価が割安と判断できる銘柄であるため、今後、株価が上昇することはあっても、大きく下落することは少ないと考えられます。万が一、株価が下落しても、その下落幅はグロース株に比べて小さい傾向にあります。

メリット②配当利回りが比較的高い

配当金や株主優待制度が充実した企業が多いため、長期的に投資を行うことで安定したインカムゲインを得ることが期待できます。

その中でも配当利回りが高くなる傾向にあります。配当利回りは以下の式で求めることができます。

配当利回り(%)=1株あたり年間配当金額 ÷ 1株購入価格 × 100

つまり、1株当たりの価格が安くなっている分、配当利回りも高くなるということです。

デメリット①大きな利益は期待できない

バリュー株はある程度成長した企業のなかで割安感のある銘柄を指しますから、企業の成長に伴う大きな値上がり益が狙いにくくなります。

バリュー株は、市場や企業の成長性が期待されていないために割安な水準で放置されている銘柄です。そのため、株価が大幅に上昇する可能性は低く、2倍、3倍、10倍などを目指していく銘柄は多くありません。

そのため、投資額に対する利回りはあまり高くありません。

デメリット②企業業績を見る目が必要

割安で放置されているにはそれなりの理由があります。単に注目されていない場合は上昇の余地がありますが、今後の業績見込みが悪かったり、黒字であっても多くの在庫を抱えていたり、逆に、製品の製造に必要な在庫を使い切り調達に苦労することが見込まれる、コーポレートガバナンスに問題を抱えている等、複雑です。

その銘柄がなぜ割安なのかという情報を仕入れ、精査する力が必要となってきます。

グロース株のメリットとデメリット

メリット①大きな利益が期待できる

グロース株のメリットは、長期保有で大きな利益を狙えることです。また、短期的に企業にとって大きな成長が見込めるような発表があったり、決算内容が良かった場合など、短期間でも株価が2倍、3倍という大きな利益になることもあります。

グロース株の最大のメリットは、大きなキャピタルゲインが期待できる点です。キャピタルゲインとは、株式や債券などの資産価値の上昇によって得られる利益のことです。

グロース株は、企業の将来性を重視し、成長性が期待できる銘柄です。一般的に、業績が伸びれば「買いたい」人(需要)も増えるため、株価の上昇を期待できます。

デメリット①価格変動リスクが高い

グロース株のデメリットは、価格変動リスクが高いことです。期待が先行し割高な価格で取引されている銘柄は、状況が変わったときの下落幅が大きい傾向があります。

グロース株に注目が集まり、上昇を続けている銘柄に投資をし、転換点を迎えて大きく損をしたということもよく起こります。

また、短期的に大きな価格変動が起こるため、短期間に大きく損をしてしまうということも起こりえます。

デメリット②金利上昇局面に弱い

グロース株は一般的に金利上昇局面に弱いといわれています。

金利上昇局面では、株式市場からお金が引き上げられる傾向にあります。理由は、金利が高くなったためにリスクのより少ない債券や預金、MMFに資金が移されるためです。

そのため、短期的な価格変動リスクを嫌った投資家が、グロース株から資金を引き揚げるために起こります。

コメント

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