積立投資を始めるうえで、毎月いくら投資に回すべきかというと悩む人もいるかと思います。
理想は、できるだけ多くの資金を投資にまわすですが、全額投資にまわして生活が行き詰まるなんてことにもなります。
今回は、手元に残しておくお金(キャッシュポジション)と投資にまわしてもよい資金について解説していきます。
まずは生活防衛資金の確保
生活防衛資金とは
生活防衛資金とは、万が一の際に生活に困らないための資金を言います。
6か月分の生活資金がひとつの目安とされています。
家庭の支出が25万円の家庭であれば125万円が生活防衛資金として確保しておくことが必要です。
生活防衛資金がなければ投資してはいけない?
よく、生活防衛資金を確保してから投資を始めましょうと言われますが、「必ずしもこの通りに!」というわけではないと個人的に考えています。
例えば、これから月5万円の貯金をして125万円の生活防衛資金をつくろうとすると、2年かかってしまいます。この2年をまるまる投資から遠ざかるのは非常にもったいないです。
ですので、少額でも投資を行って、投資経験を積むことの方が圧倒的に良いと思います。
仮に4万5千円を貯金、5千円を投資にまわすと、目標金額まで貯まるのに4か月多くかかってしまいますが、そのかわり2年分の投資経験を積むことができます。
この2年間の経験は金額以上の価値があると思います。ですので、少額でも投資を始めてみるというのがもっともよい選択です。
未来の確定した支出分を確保する
この資金は、挙式費用や計画済みの旅行、子どもの学費など支出することが見込まれている資金は確保しておくということです。
決して、「12月のボーナスがあるからそのお金で…」というような未来の収入を期待した計画は立ててはいけません。
堅実に毎月の給与分から貯えていきましょう。
余った資金を投資へ
生活防衛資金と未来の支出に備え、余ったお金を投資にまわしましょう。
この資金で投資をすることで、生活が行き詰まることもありませんし、なにより心に余裕ができます。
大きく値下がりをした場合にもじっくり待つことができるので、損を取り返そうと無理な取引をするなんてこともありません。
預金はあまり多くしないほうがいい
銀行に預けていると…
銀行に預けると利子が付きますが、現在は極めて低金利でほとんど金利が付きません。
銀行が倒産の際、預金は保護されていますが、1000万円までです。1000万円を超えるお金は保護されませんから、別な銀行に預けるか、投資にまわすのがベターです。
現金の価値は下がっていきます。
インフレは物の値段が上がり、お金の価値下がっていく状況です。
インデックス投資において非常に有名な著書「敗者のゲーム」で、インフレ率と現金が半減する年数が表にしてまとめられています。
今年の日本はインフレ率が2%です、アメリカは7%ありました。つまり、インフレ率の低い日本にいても36年後には預金の価値は半減してしまうということです。
できるだけ物(株式や投資信託など)で持っておくことが賢明です。
年齢=現金比率
現金比率と投資比率を考えるときに、年齢=現金比率とする有名な考え方があります。
- 20代 現金20% : 株式80%
- 30代 現金30% : 株式70%
- 40代 現金40%:株式60%
- 50代 現金50%:株式50%
といった具合です。
(厳密には安全資産である債券も現金に含んだ考え方ですが、キャッシュポジションと理解してください。)
私はこの考え方に近い方法(年齢-10%)で現金比率を決めています。
まとめ
- まずは生活防衛資金を貯める
- 貯めつつ、少額でも投資を始める
- 投資は余裕資金で行う
- 預金はしすぎないほうがいい
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