学資保険をやらない4つの理由

子どもの教育資金を確保するために資産形成を行っている雨の日ブログですが、過去に長女が生まれた際に学資保険を同期から勧められたことがありました。

同期
同期

子どもが生まれたら金がかかるぞ。学資保険くらい始めた方がいいぞ

お前、宵越しの金は持たなさそうなタイプだしな。

このように言われ、教育資金を貯めるということをしていなかった私は学資保険について調べてみました。今考えると、このエピソードが子どもの教育資金について考えたきっかけです。

学資保険について調べた結果、大きな事情がない限り学資保険は不必要という結論に達しました。
ですので我が家では学資保険に加入していません。その理由についてまとめていきます。

学資保険に加入しない4つの理由

学資保険について調べた当時、ある程度の株式投資の経験とその知識がありました。
株式投資を軸とした資産形成と比較した結果、学資保険にはメリットが一つもありませんでした。

メリットどころかデメリットしかなかったので、我が家では学資保険に加入することは決してありません。

このように判断した大きな理由の3つをまとめました。

学資保険とは

理由に入る前に学資保険とは何かについて整理します。

学資保険は保険の分類の中でも、生命保険に分類されます。

学資保険は子どもの教育資金のための貯蓄型保険です。
毎月の保険料を支払い、子どもの進学などの特定のタイミングでまとまった金額を一括や分割で受け取ることができます。

学資保険の特徴は、親が死亡した際に以後の保険料の支払いが免除されます。

学資保険とは
  • 生命保険の一種である
  • 子どもの教育資金の確保を目的とした貯蓄型保険
  • 進学や就職などのタイミングでお金が受け取れる
  • 親(契約者)が死亡した場合、以後の保険料の支払いが免除される。

理由①:お金がまったく増えない

学資保険で支払った額に対して受け取る金額の割合を「返戻率」へんれいりつといいます。この学資保険の返戻率は5%程度のところが多いです。

この返戻率は年率ではなく、18年間支払い続けた結果の利率です。ですので、仮に100万円を支払ったとした場合に18年後には105万円受け取れるということです。

返戻率ランキングに返戻率がまとめられていました。

引用:アセットガーディアン株式会社「返戻率が高いおすすめ学資保険ランキング【2023年更新】」より

毎月1万円の保険料を支払った場合、18歳までの支払い総額は216万円になります。
返戻率105.5%の商品の場合受け取りは227.9万円で、プラス11万9千円です。

仮にこの資金を同様に1万円積立でインデックス投資した場合、かなり控えめの年率3%で運用した場合285.9万円になります。その差58万円です。

控えめに見積もってもこの結果ですから、学資保険は教育資金の確保のための資産形成では圧倒的に非効率です。

補足

返戻率100%未満は元本割れの商品です。

理由②:保障って意味なくない?

学資保険は生命保険の一種ですので、保障がセットでついてきます。

その保障の内容が「親(契約者)が死亡した場合、以後の支払いが免除される。」という内容です。

率直に「掛け捨ての保険でよくない?」という感想です。
掛け捨ての保険は月数百円で加入できますし、死亡した場合、300万円以上の保険金が受け取れます。

理由③:資金拘束がキツすぎる

学資保険は任意のタイミングでの引き出しができません。

つまり、学資保険は子どもが18歳になるまで手を付けることのできないお金ということになります。

子育てには予想外に支出というのはつきものですが、その支出にこれまで支払ってきた学資保険を当てようとすると、保険を解約しなければなりません。

また、仮に学資保険を加入途中で解約した場合、元本割れの可能性が極めて高いです。

理由④:リスクがでかすぎる

学資保険に加入するということは、その保険商品を18年間持ち続けるということになります。その場合のリスクが、リターンに全く見合っていません。

〔リスク1〕先ほどにも述べた元本割れのリスクです。これは、解約時のみではなく、満期でも元本割れのリスクを孕んでいます。

〔リスク2〕保険会社の倒産リスクです。過去にも多くの保険会社が倒産していますから、18年間、その加入先の保険会社の倒産リスクと付き合うこととなります。

〔リスク3〕最近で言うと金利上昇リスクも考慮しなければいけません。
現在もっともよい預金利率は「あおぞら銀行」の0.2%です。2023年7月28日の金融政策決定会合で、植田総裁は長期金利を1.0%まで容認することを表明しました。

つまり、銀行の預金利率が上昇する可能性があるということになります。ですので、学資保険に18年間加入するより、銀行に預金していたほうが良いということがあり得ます。

まとめ

これまでを端的にまとめると、学資保険はハイリスク・ローリターン商品です。

すでに加入している方には申し訳ありませんが、学資保険をおすすめする理由が見当たりません。

確実(リスクオフ)に将来資金を備えるのであれば銀行預金の方がよいです。

基本的にはリスクとリターンは見合っていなければいけません。この学資保険がそのリスクに見合ったリターンを加入者に提供しているとは思えません。(その分のリターンはもちろん保険会社に入っています。)

そして、なにより学資保険で子どもの教育資金が賄えるとも思えません。

ですので我が家では、学資保険に加入せず、その分のお金に株式で働いてもらうことを選択しました。

結論
  • 学資保険は預けたお金がぜんぜん増えない ⇒ もっといい金融商品が多数
  • 保障の有効性もイマイチ         ⇒ 掛け捨ての生命保険でよい
  • 18歳までお金を引き出せない      ⇒ 制約が大きい
  • リスクが大きすぎる           ⇒ リスクとリターンが見合っていない

学資保険について、非常に批判的になってしまいましたが、1つフォローするならば定期的な積立が苦手という人には選択肢のひとつにはなり得るかもしれません。

定期積立には財形貯蓄や株式投資での定期積立などもありますので、上手に活用するとよいかもしれません。

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